【皮膚科・泌尿器科】臨床検査技師が知るべき「真菌検査」まとめ!

どうも!いっくんです!(@ikkun_blog

 

私は臨床検査技師として病院で働いています。

病院でたまにオーダーが出ることのある「真菌検査」について!

 

初めてやる時には初心者には難しいと思うのでね笑

一般的なKOHを使った方法での「真菌検査」について、簡単にまとめます!

 

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病院やクリニックでは「真菌検査」が出る!

顕微鏡で調べる真菌検査!

私は病院で臨床検査技師として働いています!

 

医療従事者なら必ず聞いたことのある「真菌」ですが・・・

皮膚科では全国どこでも真菌検査をやってますね。

 

病院やクリニックでは・・・

そこで勤める臨床検査技師や医師がこれを検査する機会がありますよ!

 

検査するときには顕微鏡を使って、拡大して見ていくんですけど。

真菌は発育時の形により大きく「酵母」と「糸状菌」に分けられてるので、その特徴を踏まえて顕微鏡で種類を判別していきます!

 

多いのはどんな真菌なのか?

私の病院では白癬菌、癜風やカンジダの確認を目的とした検査が出ます。

 

ちなみに表在性の皮膚真菌症で最も多いのが「白癬(はくせん)」です。

 

これはよく聞く「爪水虫」とかを起こす真菌ですよ!

泌尿器科だと陰部(股間)に起こる「いんきんたむし」が有名ですね。

 

他に多いものとしてはカンジダ症があります!

皮膚科では「趾間びらん」や「カンジダ性爪囲爪炎」、泌尿器科だと性器カンジダとかね。

 

後は頭皮をはじめとした全身に「脂漏性皮膚炎」を引き起こす癜風菌もいます!

この菌はマラセチアとも呼ばれていますよ。

 

まずは患者さんから「検体」を採取します!

この記事では「皮膚表面にいる真菌」の検査方法を書いていきます。

 

採取がちゃんとできてないと、顕微鏡でみても真菌が出てこないのでね!

 

検体採取にはしっかり注意を払っておきましょう。

まあ実際には検体採取は医師か看護師がやってくれますけど笑

 

なるべく真菌がいそうな場所から、できる限り多くの検体を採取するのが一番です!

数か所採取しておくのがけっこー大事!

 

鱗屑のように剥がれるような皮膚なら、清潔なピンセットで採取すればOKだし・・・

小さなブツブツや水泡など湿性の検体は、滅菌綿棒などを使って採取しましょう!

 

経験上では、薬を塗ってると「薬剤結晶」が混じって顕微鏡で観察しにくいです。

ベストなのは薬を塗らない状態で採取することですね。

 

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「ズーム液」を使って検査していく!

採取した検体は溶かさないきゃいけない?!

真菌検査では採取した検体は溶かさないきゃいけません!

 

どういうことかというと・・・

採取した患者さんの「爪」や「皮膚」などの検体は、最終的に顕微鏡で観察するのでね。

 

爪みたいな角質や、タンパク質を溶かしておかないといけないんですよ!

そのためにはKOH(水酸化カリウム)を使います。

 

これはかなり強いアルカリ性の液体(PH14ぐらい)で・・・

指についたらすぐに表面がぬるぬるして、皮膚が分解されていくのが分かります笑

 

ちゃんと手袋付けて操作するようにしましょうね!

 

「ズーム液」っていうメジャーな試薬がある!

KOHが入った試薬で、ポピュラーな「ズーム液」っていう試薬があります!

全国の皮膚科に置かれてる、真菌検査に特化した試薬ですね。

 

皮膚科の医師はその場で処理して、自分で顕微鏡で見ちゃうことも多いんですけど・・・

それ以外の診療科で検査依頼が出る時には、検査技師が検査します!

 

だからズーム液を置いてる検査室はけっこーあると思います。

 

「スライド標本」の準備はけっこー簡単!

スライド標本の作成手順は簡単ですよ。

まず採取した検体(皮膚や水疱など)をスライドガラスに乗せます。

 

そこにズーム液を数滴垂らしますが・・・

すぐ見るのではなくて、数分置いてから鏡検します!

 

それからスライドガラスの裏からバーナーのようなもので加熱します。

うちでは「百円ライター」で下からあぶってました!

あぶり過ぎると菌自体も壊れちゃうので、沸騰しないように注意しましょうね。

 

それからカバーガラスを乗せて鏡検します!

経験的には、爪が検体の時は角質を溶かすのに30分以上かかりました。

あと、組織が厚い時はカバーガラスが浮くので上から押さえつけてのばしたりもします笑

 

基本的なやり方はこんな感じですね。

まあ、それぞれの病院やクリニックで、ビミョーにやり方に違いはありますよ。

 

顕微鏡でどうやって見えるのか?

顕微鏡の「しぼり」は絞っておいて、コンデンサーは下げておきましょう。

 

顕微鏡でまずは100倍で鏡検して、全体像を見ていきます!

たくさんいる時には覗いた瞬間に見つかります笑

 

皮膚(検体)のはじっこの方が真菌がよくみえます。

通常は100倍で観察した後に、そのまま400倍で観察して行く感じです。

 

 

どの真菌かの見分け方は、写真を参考にすべき!

白癬菌

出典:http://mizumushidoujyou.seesaa.net/article/124011826.html

白癬菌は、分岐性で隔壁のある糸状の菌です。

この菌糸が伸びて枝分かれしながら成長していきます!

 

中には菌糸が断片になって円形になっているものもあります。

 

カンジダ

出典:http://yaho-hifuka.com/pediatrics/candidiasis.html

カンジダは特徴的な多数の「胞子」と「仮性菌糸」が認められます。

典型的な真菌は「白癬菌」と「カンジダ」で、両者の区別は簡単です!

 

癜風菌(マラセチア)

出典:http://kenko3saru.blogspot.jp

癜風を起こすマラセチア菌は、特徴的な短い菌糸が多数みられます!

(円形、楕円形、発芽性の胞子集団、短い菌糸)が入り混じってます。

 

色付きのズーム液も販売されてるけど・・・?

「ズームブルー」といって、色付きのズーム液も販売されてますよ。

普通のズーム液が1500円ぐらいなのに、それよりも安く1200円ぐらいでした。

 

どうしてかと思って調べてみたら・・・時間がけっこーかかる検査試薬だったんです。

染色時間が「30~60分」ってめっちゃ長い!

 

確かに菌は「青~紫色」に染色されて観察しやすいんですけどね。

まあ60~80℃で加温すれば、染色時間は短縮できますけど。

外来での迅速検査には不向きだと思う!

 

だから実際にクリニックとかでも、基本売れてるのは普通のズーム液みたいですよ。

 

いっくんのまとめ

今回は、臨床検査技師からみた真菌検査についてでした。

 

真菌の検査って、検査技師にとってはやる機会が多いわけじゃないけど。

ふとした時に出る可能性がある検査なんですよね!

 

何でもそうだけど、たまにしか出ない検査ってけっこー焦るので笑

いつ出ても大丈夫なように・・・

最初は自分の皮膚で実験して、手技だけでも慣れとくと良いですよ!

 

身近なスタッフで真菌に感染してそうな人(水虫疑いの人)で練習するのもアリですよ笑