病院では医療ドラマほど遺体(病理)解剖はやってません!

出典:http://www.tbs.co.jp/unnatural2018/​

どうも!いっくんです!(@ikkun_blog

私は臨床検査技師として働いてます。

 

ドラマの「アンナチュラル」がかなり人気です!

おかげで遺体解剖や病理が注目されてますね。

 

中には「病院でも遺体解剖しまくってる」って思ってる人もいるみたいですけど笑

病院での解剖件数って、ドラマに比べたらめっちゃ少ないですよ!

 

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ドラマの影響で遺体解剖への関心が高まる笑

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出典:http://www.ntv.co.jp/bull/words/03.html

私は病院で臨床検査技師として働いています!

 

ドラマの「アンナチュラル」の人気は凄かったですね。

その影響で「遺体の解剖・法医・臨床検査技師」にもちょっとした注目が集まりました!

いっくん
みんな急に関心が高まるからビックリ笑

ちなみにドラマでは「市川実日子」が臨床検査技師の役でしたね。

 

 

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そこまで怖くはないですよ!

遺体解剖のイメージって、けっこー「怖い印象が強い」みたいですね。

 

私が病院で解剖とかをするって話をすると、周りからは色々と質問されますよ。

「解剖ってどんな感じ?」

「遺体の解剖って怖くないの?!」

ってね笑

 

 

最初はもちろん恐怖心はありますけど、やっぱり人間ってすぐ慣れるんですよね!

ちなみにご遺体の多くはガンで入院中に亡くなった方とかだから、パッと見は寝てるみたい

 

もちろん冷蔵庫で保管されるし、肌の色も変色はしてますけど。

 

多くの人がイメージするような「事故とか犯罪で亡くなった」ケースとは全然違います。

そっちはグロいし怖いでしょうけど・・・

そういうケースは病院には回ってこないのでね笑

 

 

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ドラマでは解剖の件数がめっちゃ多い!

ちなみに「アンナチュラル」を見たことない人に、内容をちょっと説明すると・・・

石原さとみが演じる法医解剖医の三澄ミコトが、UDIラボ(不自然死究明研究所)ってところで働いてて・・・

そこには全国から異状死体や犯罪死体が来るんですよ。

しかもご遺体は年間で約400体は来るので、それを解剖しつつ死因を究明していく!

って感じの内容です。

 

もうね・・・「年間400件」ってめっちゃ多いです。

病院の遺体解剖のペースから考えるとあまりにも多すぎる笑

それ専従の仕事だとしても凄い。

 

ちなみに、病院には「警察や自治体」から解剖を依頼される事はないです。

司法解剖が必要なご遺体は、病院ではなくこういったラボに運ばれていくワケですね。

 

全国的に解剖ってこれぐらいの件数ですよ!

「国内にある医療機関」で、いったいどれぐらいの遺体解剖をしてるのかって気になりますよね?

 

日本病理学会が出してる統計データが参考になりますよ!

一番新しい2017年に刊行された「日本病理剖検輯報」によると・・・

 

2015年度には、878施設から「11061例」の剖検症例が登録されたとのことです。

(剖検ってのは遺体解剖のことね)

 

これを単純計算してみると・・・11061件÷878施設だから、1施設あたり平均で12.6件です!

いっくん
1つの病院で1年間に遺体解剖するのは12件だけってこと!

この件数にはアンナチュラルみたいなラボは入ってませんよ!あくまで病院でやった解剖の件数ですからね。

だからこそ、1つのラボで年間400件とかってどれだけ凄いかが分かりますよね笑

 

病院の解剖が月に1件って少なくない?

思ったよりも少ない?

ドラマで「日本では不自然死のほとんどは解剖されることない」って言われてましたけど・・・

 

まあどこの病院も遺体の解剖は、月1件ペースって考えると。

件数の少なさからもその解釈も間違ってないでしょうね!

 

みなさんの中にも「イメージより全然少ない!」って感じる人も多いはず。

 

「認定教育施設」を取るために解剖件数が必要?!

ちなみに、病理部がある病院ってけっこー大きな病院ですよ。

小さい病院には「病理部はない」って思ってもいいぐらいです!

 

病理部がある病院って、だいたい「認定教育施設」になることを狙うんですよ!

教育施設になってた方が病院にとって都合がいいので笑

 

教育病院になるには「6つの基準」があって、その1つが遺体解剖の年間実績なんですよ!

いっくん
内科の剖検体数が年間で10体以上あることが必要です!

だからどの病院でも、解剖は年間10件こなすのがノルマみたいになってます!

「今年は7件やったから、あと年内に3件だな・・・」って感じの会話がスタッフ同士で生まれたりします。

 

遺体解剖ってけっこー大変なんです!

さっき1施設あたり、年間で12件ぐらい解剖してるっていいましたけど・・・

 

もちろん中には大学病院みたいに、もっとたくさん解剖をやってる施設もあるし。

その一方で、ノルマをギリギリ達成するぐらいの施設もかなり多いです!

 

ちなみにうちの施設で月に1件ペースですけど、それでもやっぱり大変!

 

解剖って作業工程がけっこー手間と時間がかかるんですよ。

各臓器を切り出して標本にして・・・って流れがめちゃくちゃ大変なので。

 

そんなにしょっちゅう入ってたら、通常の業務ができなくなります笑

 

リアルの中でドラマっぽいのは「CPC」ぐらいかな?

病院の病理部では「CPC」っていうのが開催されるんですよ。

 

CPC (Clinico-pathological conference)は、患者さんの死因の解明をするためのカンファレンスのことです。

死亡症例の診療に関わった医師と、病理解剖に関わった病理医が中心になって開かれますよ!

いっくん
言うなればこれが少し医療ドラマっぽい雰囲気かも!

剖検(遺体解剖)した内容について、臨床医からは臨床所見について意見が出て・・・

病理医からは肉眼的、顕微鏡的な所見を伝えていきます!

 

病理医、臨床医、その他の医療者従事者が意見を出し合う場なのでね。

 

そういった意味ではちょっと医療ドラマっぽい世界観かもしれません。

登場人物に「中堂系」みたいなカッコいい人はいませんけど笑

 

CPCをやることで、今回の病理解剖の結果に学んで、次に適切な診断や治療に活かすワケです!

 

いっくんのまとめ

今回は、病院で解剖件数についてでした。

 

医療ドラマは毎回大ヒットしますけど、「アンナチュラル」も予想以上の人気です!

遺体解剖ってかなりデリケートな内容ですけど、それをメディアで発信できるのも面白いと思って見てます。

 

でもまあ、病院ではあんなに解剖しまくってませんので笑!

何かの参考にしてください。