細菌検査の担当になった臨床検査技師へ。仕事内容を簡単に説明します!

どうも!いっくんです!(@ikkun_blog

 

私は病院で働く臨床検査技師です。

総合病院で働いていて、これまでに色んな検査をローテーションしました!

 

今回は、わたしが細菌検査に配属されてから経験した事を書いていきます。

1つの参考として見てみてください。

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総合病院で細菌検査を担当していた。

私は総合病院で働く臨床検査技師で、かつて「細菌検査」を担当してました。

 

学生の時から細菌に興味があったので・・・

担当になった時はけっこー嬉しかったです笑

 

ちなみに病院によって、備わってる設備や仕事内容は違うのでね。

あくまで私が勤める病院のケースで、説明していこうと思います!

 

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細菌検査とは?

細菌検査とは?

もし感染症が疑われる患者がいた場合・・・

病院では医師の指示で、細菌検査が出るワケですよ!

 

検体となるのは「尿、喀痰、糞便、分泌物、その他の体液」などです。

 

ちなみに、患者さんに抗菌薬を使う前に検体の採取をするのが原則です!

そうしないと細菌数が減少して、正確に評価できなくなるので笑

 

細菌検査の流れ!

細菌検査には「3つのステップ」があります。

塗抹鏡検⇒培養⇒感受性試験って流れで検査は進んでいきますよ。

①塗抹鏡検(グラム染色による、菌種の推定)

②培養(検体中に存在する、すべての菌種の同定)

③感受性試験(培養で育ってきた菌に対して、抗菌薬の効き目を調べる)

こうやって感染症の原因を特定して、さらにどの抗菌薬を投与すればいいかまで分かっちゃいます!

治療にダイレクトで貢献できるのが細菌検査ですね。

 

しかし、小さい病院では細菌検査は外注のところが多いです。

検査室に届いた検体は「外部の検査センター」に送って、結果だけ検査室で管理するってスタイルのことです。

 

「グラム染色」

グラム染色っていうのは、細菌を顕微鏡で観察する検査のことですよ。

 

これは意外にもけっこー簡単です!

検体をスライドガラスに塗り広げて、乾燥したら染色して顕微鏡で観察するだけ。

いっくん
顕微鏡で細菌を見るのってめっちゃ難しいイメージだけど、全然そんなことない笑

人体に悪影響を及ぼす病原菌って、ザッと数十種類はいるんですけど・・・

細菌の構造や形態で大きく4つに分類されるんですよね。

 

「グラム陽性の球菌、グラム陽性の桿菌、グラム陰性の球菌、グラム陽性の桿菌」って感じです。

そのどれに当てはまるのかを調べていく検査です!

 

検体が到着してから、緊急で検査をすれば30分程で結果は出せます。

 

細菌の培養・同定!

そして次に細菌の「培養・同定」が続きます。

 

現場ではグラム染色をやるのと同じタイミングで進めていく感じですね。

検体が外来や病棟から運ばれてくるので、どんどんグラム染色&塗抹培養していきます!

 

採取された検体ごとに、必要な培地を選んで菌を接種していきます。

どこの施設でも、検体ごとに使う培地はある程度は決まってますよ。

 

その後はふ卵器の中に入れて、菌が分裂して指数関数的に増えるのを待ちます・・・!

イメージしてもらえば分かる通り、培養には時間がかかります。

 

接種した当日から数えて、培養は「1日目(翌日)、2日目(翌々日)」で評価します。

培地を翌日に見てみるとコロニーが育ってるので、それを評価していきます!

 

それを使って再びグラム染色したり、確認培地に接種したり・・・

検査の最終段階である「感受性検査」に入ります!

 

感受性の試験!

薬剤感受性試験は、対象の菌に対して抗菌薬が効くかどうかチェックする検査です。

 

培養で育ったコロニーを使って、調べていきますよ!

ちなみに常在菌であることが明確なら、感受性は実施してません。

 

薬剤感受性試験は「パネル法」「ディスク法」の大きく分けて2パターンですね。

 

①パネル法

基本的にはこっちがメインです。

 

対象の菌に対して、どの種類の薬剤がどの程度の濃度で有効なのか。

それを半自動化された検査機器で調べられる便利な方法です!

 

検査にあたっては、パネルと呼ばれる専用のプレートに対して菌を溶かした液を注いでいって・・・

必要な処理をしたあとに、専用のふ卵器に入れて1日寝かせます。

 

翌日に取り出して、それを測定機に読み込ませれば結果が分かります!

 

②ディスク法

ディスク法は昔ながらの方法です。

手作業でやる古典的な検査なので、確認試験ぐらいでしかやってませんでした。

 

まずは菌液を作成して、それを培地にまいていきます。

ピンセットで薬剤ディスクを取って培地の上に間隔を空けて薬剤を乗せていく感じ。あとはフランキに入れて培養します。

 

翌日になったら阻止円ができてるはずなので、阻止円直径を測っていきます!

・直径が参考値より大きければ感性(対象の薬剤は菌に有効です!)

・参考値以下なら、耐性となります(対象の薬剤は効かない!)

ディスク法の薬剤をもっと細かく網羅して、簡便にしたのがパネル法ってイメージです!

 

細菌検査担当になってからありがちなこと

最初の頃は、独特な匂いがキツい。

細菌検査って、かなり匂いがキツいんですよね。

 

培地を自施設で作ってるところとか、マジで異臭だし・・・笑

うちは購入した培地を使ってるのでまだマシだけど。

 

それにしても、細菌を塗抹してすくすく育ったコロニーが発する匂いはキツい!

酸を産生するタイプは、当たり前で酸っぱい匂いがするし。

いっくん
嫌気性菌は問答無用でめっちゃ臭い(腐敗臭)! 

でも悲しいことに働くにつれて慣れていきます笑

 

菌を匂いで判断できることもある笑

検査を進めていく中で、匂いだけで菌を判断できることもあります笑

 

代表的なのは緑膿菌ですね!

特徴的な「線香の香り」が広がるので、私は一瞬で分かります。

 

培地ごとに発育するコロニーの色調や形状だけじゃなくて、匂いでもなんとなく評価できるようになります!

 

血液培養はシビアな検査だと痛感する!

細菌検査のオーダーが出るってことは、発熱などの症状が起こってるワケですけど。

 

検査の中で特にシビアになるのが血液培養です!

培養の時点で陽性が発覚したらそっこー連絡しないとダメです。

 

血液中に菌が出現してる状況が続いて・・・

全身症状もある場合には、敗血症で急速に悪化して亡くなる可能性があるので。

 

血液培養の感受性結果も、医師は早く知りたがってるのでね。

出たらすぐに報告します!

 

これまで検査をしていた中で、報告した時点で患者さんが亡くなってたケースはけっこーあります。

とにかく迅速に連絡するのが大事!

 

グラム染色だけで、抗菌薬を絞ってるのにびっくり!

グラム染って、感染症診療の初期診断に必要な検査ですけど。

 

検査してる側からすれば、この結果だけでは菌の推定までしかできないし。

培養の結果を見ない限りは、なんとも言えないって感じですけど・・・!

 

感染症治療のガイドラインでは・・・

「グラム染色の結果」をもとにして「第一選択薬」を選択する事を推奨してるんです。

 

あくまでザックリした抗菌薬の選択なのでね。効くかどうかは賭けみたいなモノですけど・・・

情報量が圧倒的に少ない中では、グラム染色も重要な根拠になるってことですね。

 

MRSAってふつーにいる!

学生の頃から、けっこーインパクトの強かったMRSAですけど。

 

臨床の場ではふつーに分離されます。

ちなみにMRSAが出たら「医師や病棟、医療安全の責任者」なんかに報告します!

 

「5F病棟の〇〇さん。喀痰培養で新規のMRSAが出ました!」って感じでね。

 

院内では完成防止のために色んな策が実行されてますけど。

もはやスタッフ側が菌を保有してるのも普通だし・・・

 

そこから伝播していくので「あーなるほどね。これじゃ防ぐの困難だわ」って気付きます笑

 

清潔か不潔かの区別が「菌がいそうか否か」に変わる!

細菌検査をやる前って・・・

生活してる中で、漠然としたイメージの中での「清潔と不潔」って概念でしたけど。

 

実際に顕微鏡で菌をのぞいてみたり、培地に発育する様子を見ていると。

だんだんと「菌がいることが不潔であって、菌がいなければ清潔なんだ!」って感覚に変わります笑

いっくん
「床よりもドアノブの方が汚い」って感覚です。

パソコンのキーボードとかも、そういう視点では最高に不潔だし。

なんとなくそんな感覚が自然と芽生えます笑

 

節約するために、培地は分割しまくって使う

現場ではコストカットが盛んなのでね。

 

培地は用途にもよるけど、分割して使ってます!

MRSAとかの確認であれば、生えてるかどうかのチェックだから8分割ぐらいにしてるし・・・!

 

気になるコロニーの増菌も、けっこー分割してやっちゃってます。

 

細菌検査は、依頼が出てても検体が届かないことが多い

検査のオーダーは出て他としても、検体が届かないことが多いです。

 

例えば、入院患者さんに便の細菌検査のオーダーが出ても・・・

患者さんのうんこが出なければ、検査はできませんからね笑

 

臨床検査は幅広く経験しましたけど、こういったパターンは細菌検査ぐらいですね。

 

未到着の検体があったら、モノによっては夕方に電話連絡して状況を確認したりしますよ!

 

「○○さんの検体って、今日は取れなさそうですかね?」って感じで。

たまに看護師が採取したままで、提出し忘れてるケースもあるから、チェックは大事!

 

オートクレーブ(高圧蒸気滅菌機)の空焚きに焦る!

細菌検査室では、病原性のある細菌を意図的に発育させてるワケなので・・・

 

それをそのまま医療廃棄に出すことはダメなんですよ!

尿とか喀痰の検体に関しては、感染性の医療廃棄物でふつーに捨てられますけど。

 

細菌がすくすく培養しちゃった培地は、まず自分たちで滅菌をしてから廃棄するのがルール!

高圧蒸気滅菌であれば「121℃、2気圧、20分」で滅菌していきます。

 

滅菌する時は水を2ℓぐらい注いでおかないといけないんですけど。

過去に一回だけ新人技師が水を入れ忘れてしまって・・・

オートクレーブから煙がもくもくと立って、ヤバいことになりました笑

 

水は絶対に入れ忘れないように注意しましょう!

 

いっくんのまとめ

今回は、細菌検査に配属されてから体験しそうな話をまとめました。

 

細菌検査の設備がない施設も多いので・・・

 

臨床検査の中で、細菌検査ができるのってけっこーレアだと思います。

 

コスト的な問題で、外注に切り替える施設だってあるしね!

院内感染対策が重視されてる環境の中では、院内で技師が担当する流れがベストな気もしますけど。

 

あくまで1つの参考例として、読んでもらえればと思います!

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2017.05.05