
どうも!いっくんです!
私は病院で臨床検査技師として働いています。
最近ニュースで「大麻・覚醒剤・コカイン」が話題になりますよね?
私は病院で乱用薬物中毒の患者さんの「薬物検査」をしたことがありますよ!
病院での薬物検査の流れなど説明していきますね。
病院に大麻などの薬物中毒患者が来る事がある。

薬物中毒の人が「夜間救急」に来ることがある!
私は病院で臨床検査技師として働いています!
メディアでよく聞く「大麻・覚醒剤・コカイン」などの乱用薬物ですけど・・・
病院ではまれに「薬物中毒」の患者さんがきますよ!
私は病院で当直をしてる間に何度か出会いました笑

だいたい「夜間の救急診療」に来ますよ。
やっぱ薬物を使うのって昼よりも夜に多いからでしょうね。
本人が薬物中毒に悩んでくるケースもある!
だいたいは薬物にキマってる状態で、仲間に連れてこられますけど・・・
薬物中毒に悩んで、本人やその家族が来院するケースもありますよ!
この場合は非常に慎重な対応が求められます。
だって医療機関の対応1つで、患者さんの人生が変わるのでね。
薬物中毒者を発見したからとって・・・
警察に通報すれば、患者さんは社会復帰へのチャンスを得られないまま捕まるワケです。
だからヘタなことしないように、医療機関ごとに対応がマニュアル化されてます笑
ケースバイケースなところがあって判断は難しいんですけどね。
乱用薬物の尿検査をする流れとは?
診察する際に医師が「あれ?怪しいな」って気付きます。

薬物中毒の患者さんが病院に運ばれて来たとして・・・
医師が診察をする時に「あれ?ちょっとこの人怪しくないか?」って気付くんですよね笑

かつて救急外来のベッドで横になってる薬中患者さんをみた事がありますけど。
泥酔とはまた違う雰囲気で、かなり支離滅裂な状態でした。
尿を使った薬物検査をする!
疑わしき患者さんが来た時には・・・
原因追及のために、乱用薬物の検査依頼が出るケースがあります!
ちなみに病院での薬物検査は、尿を使った検査が主流ですよ。
血液を使って薬物検査をするのは一般的ではありません!
スタッフの目の届くところで、検査用の尿を採取。

尿の採取は、絶対にスタッフの目の届くところでやります!
目のつくところで採尿させないと・・・
患者さんが尿以外の液体を混入する可能性が高いからです笑
もし排尿できないぐらいラリってたら「尿道カテーテル」を突っ込んで、直接膀胱から尿を採取しますよ。
カテーテルからとる尿なら、100%本人の尿だって確信が持てるのでね!

検査結果はすぐに出ます!
採取された尿検体は、検査技師が救急外来まで行って直接受け取ります。
そして乱用薬物のチェックができる「尿検査キット」で検査をします。
検査結果を最初に知るのは検査技師だから責任重大ですよ笑
結果が陽性になったら、検査キットを「医師」にも見せてダブルチェックします!
そして医師にその後の対応を決めてもらいますよ。
警察へ通報!そして調査が始まる。
夜間救急で薬物検査をして陽性になった場合、医師はその時の状況に応じて警察に通報します!
通報を受けた警察が病院に来たら、本格的に調査が入るんですよね!
まずは担当医が警察官に状況を説明します。
尿を使った薬物検査キットについて!

有名な検査キットがあります!
病院で使われる乱用薬物検出キットで「トライエージ」というものがあります。
これは結構メジャーで、全国の病院で採用されてます。
理由は「操作が簡単だし、多くの種類の薬物をチェックできる」からです!
私はこれまで何度もトライエージを使ってきましたけど。
他の検査とはかなり異質なので、やる時はけっこー緊張感がありますよ。
乱用薬物を幅広く検査できる!

トライエージの凄さを簡単にまとめますね。
これは尿を使った簡易的な検査キットですけど。
たったの11分で「8項目の乱用薬物」が同時に検査できるんです!
やり方も超簡単で、尿と試薬を混ぜてからキットに垂らすだけ。
陽性の場合は、対象の薬物のところに「ライン」が出てきます。
「尿中から検出できる8種類の乱用薬物」はこんな感じです・・・
「フェンシクリジン類・ベンゾジアゼピン類・コカイン系麻薬・覚せい剤・大麻・モルヒネ系麻薬・バルビツール酸類及び三環系抗うつ剤」
よく分かんないのが並んでますけど、太字の薬物は見覚えありますよね?
世間で出回ってる乱用薬物を検査するには十分な守備範囲です!
だから普通の病院から大学病院まで、このキットが好んで使われてますよ。
検査にはごくわずかな尿でOK。
トライエージは、検査のために尿をたったの「0.14mℓ」しか使わないのも凄い!
ほんのちょっとの尿があれば、薬中の検査はできちゃうんですよ。
あとは「付属の試薬」と混ぜればいいだけの簡単な仕組みです。
本格的な検査は、専用の設備がいる
今説明したのは簡易的な薬物検査ですけど・・・
ガチな薬物中毒の捜査で使う検査には、「高速液体クロマトグラフィー」などの大型機械を使います!
これは精度が高い上に「血液や毛髪」で検査可能なのがポイントです。
まあ犯罪捜査の時に使われる感じですよね。
機材が特殊なので、病院ではなく専門の施設で検査することになります!
匿名&郵送で、薬物検査が受けられます。
Amazonでも薬物検査できる商品が売られてます!
尿を少量採取して郵送すれば、乱用薬物が検査できるんですよ。
匿名で送ることができるし、もちろん個人情報は守られます!
複数の乱用薬物を調べたいならコレです!
「覚せい剤・アヘン・コカイン・幻覚剤・大麻・マリファナ」といった薬物を、尿を使って調べるキットですね。
「覚せい剤」のみを調べるならコレです。
こういった検査すら簡単に出来てしまうんだから、今の時代ってホントにすごいですね・・・!

今回は、乱用薬物の検査の流れをお話ししました。
病院で勤めてると薬物検査に遭遇する機会がありますけど。
責任重大なので、スタッフとしては正直あんまりやりたくない検査です笑
警察も関わってきて患者さんの人生も左右するし、ホントに難しい問題です・・・!
病院の中には、薬物使用患者さんの「社会復帰」を目指す施設もありますよ。
そこは患者さんを警察などに通報しない方針だそうです。
もし身近に薬物で悩んでる人がいたら、そういった施設を勧めるのも1つの手だと思いますよ。