
どうも!いっくんです!
私は総合病院で勤める臨床検査技師ですが。
病院で働くスタッフの地位や序列って気になりませんか・・・?
平和そうに見える病院の中にも明確な力関係は存在します笑
この記事では、病院で働く医療従事者の「職種別のカーストランキング」を作ってみました!
それぞれの職種について正直に書いていきます。
病院に存在するヒエラルキーとは?

私は急性期の総合病院で臨床検査技師として働いていますが、新卒で病院に入職してから職種ごとにヒエラルキー(身分制度や力関係)がある事を意識するようになりました笑
最初は「自分の病院だけか?」っと思ったりもしたんですけど・・・
他の病院で働く同級生達に確認すると、大体どこも同じ状況にあるようでした!
この記事では、私が実感している医療従事者のカーストランキングを作ってみましたよ。
病院カーストのランキング上位には、あのメンバーが顔を揃えています!
下位に位置する職種の方は、読んで気分が悪くなるかもしれません笑
もちろん施設や立場によっても差はあり、あくまで私の独断と偏見なので見る人によっては違和感があるはず。
異論は全面的に認めますのであくまで参考程度に読んでください笑
病院カーストランキング上位の医療職種は?

それでは私が思う医療職のカーストランキングを、上位~下位まで発表しますね!
1.医師
2.看護師
3.准看護師
4.薬剤師
5.理学療法士
みなさんのご想像通りで病院カーストの頂点は「医師」です。
圧倒的な権力・実力・存在感を持ってるので誰もが認める結果ですね笑
続いては「看護師」と「准看護師」が2位、3位と続きます。
医療機関においては医師、看護師がツートップになりやすいですね!
そして4位に「薬剤師」、5位には「理学療法士」を持ってきました。
医療への存在感で上位に食い込ませましたが、ここは判断が分かれるところでしょうね!
6.放射線技師
7.臨床工学士
8.作業療法士、臨床検査技師
9.管理栄養士、言語聴覚士、視能訓練士
10.医事
11.看護助手、病棟クラーク、清掃員
カースト上位の医師や看護師は病院内で堂々としてますが、それに対して下位カーストは周りに気を遣いながら働いています。
ちなみに私自身の職種でもある「臨床検査技師」は8位にランクインしてます笑
病院によって職種間のパワーバランスも違うので、カースト下位のは見る人によって異論が出てくるはずです!
特化した強みがあって院内でも重宝されていれば、上位にランクインされるかもしれない。
そういった特例を除いての、第三者的な目線で決めたのがこのランキングです。
ちなみに「総務課や管理課(用度、電気設備、ボイラー、SE等)の職員」は含めていません。
これらの職種は病院において重要な働きがあるものの、医療職としての要素が少ないので。
カーストランキングで順位を付けるにあたって理由について、1位~11位まで順番に説明していきますね!
1位:医師(病院カーストの頂点!絶対的なバラモン)

医師がいないと医療は成り立たない
カーストのトップに君臨するのは医師です。医師がいないと医療は成り立ちません。
全ての医療行為は、医師がいないと行えないので偉くて当然…!
→コメディカル(医師以外の医療スタッフ)は、医師の指示がないと業務が行えないので。
もし医師の指示がないのに医療スタッフが良かれと思って勝手なことをすれば「医師法違反」で逮捕されます。
患者に実害が出たら、漏れなくニュースで取り上げられますね。。
医師以外のスタッフはどんなに技術があっても医師がいなきゃ何も出来ないので、
公然とした医師のしもべとなります笑
圧倒的な権力を持つ
イメージしてみて欲しいんですが、ある病院に50代で超短気なベテラン薬剤師がいたとしましょう。
そのベテランに指示を出すのが、新人26歳の医師っていう構図です笑
ベテラン薬剤師は他のコメディカルがミスを起こしようものなら普通にブチギレますが、
新人医師が起こしたミスには、注意は出来てもさすがに怒ることはできない…笑
どんなにベテランの医療スタッフでも、コメディカルは医師を絶対越えられなという構図です。
医師は待遇もケタ違い
余談ですが、みなさん医師はお金持ちのイメージがあると思います!
医師は年俸制が基本ですけど、民間病院では年収1200万~の求人がざらにあります。
(興味があったら近所の病院のホームページを開いて、医師の求人情報を調べてみてください笑)
募集要項を見ると経験年数5年とかの医師でも年収1000万だったりね。
ちなみに大学病院の医師は意外にも安月給で、教授クラスでやっと年収1000万円超えるぐらいです。
社会的にも能力的にも医師はさすがですよ!中には凄くチャラい医師とかもいますが笑
2位:看護師(圧倒的な人数と気の強さ)

看護師はスタッフ数も多くて、院内ではとにかく強い
カースト2位に君臨するのは看護師です!
病院組織において看護師の強さは圧倒的で、他の追随を許しません。
その最たる理由としては人数の多さが関係してます、病院スタッフの半分以上は看護師なので。
「多勢に無勢」とはまさしくこのことで・・他の医療職は看護師には逆らえない雰囲気があります笑
看護師を1人敵に回したら、その周りの多数の看護師にやられますから。
病院で勤めている人なら異論はないはず笑
他職種でも役職者であれば、看護師に対して強く発言できますけど。
私が言ってるのはあくまで普通の職員レベルの話です!もう絶対に勝てないですよ笑
看護師は気の強さがすごい
そして多くの看護師に共通するのは気の強さです!
何故そんなに強い口調で物が言えるのかと、不思議でならないレベル笑
喫煙者も非常に多いし、医療職の中でも看護師の性格のキツさはダントツですよ。
民間病院クラスだとヤンキー上がりっぽい雰囲気の方も普通にいますよ。
ちなみにマジメで勉強家な看護師さんは「国立病院」や「大学病院」といった大病院に集中します!
看護業務は医療の要
看護師は医師に次いで抜群の業務範囲を持っています。
外来を回すのも、入院患者のケアもすべて看護師がいないとできませんから!
看護業務ってホントに医療の要なんですよ。
病院の中で高く評価されてる証として、看護師は医師に次いで好待遇です。
別の病院で働きたいと思った時もすぐに転職できますよ!
3位:准看護師(看護師に追従する強者)
准看護師は、看護師の下位互換!
カースト3位は准看護師です!
准看護師って一般の人にはあまり存在を知られてませんよね。
これは簡単に言えば「看護師の下位互換」って感じの職種です。
准看護師の養成校にわずか2年間通って取れる資格ですが、法的に業務内容において大きな差はありません。
看護師との違いは一体何なのかというと、「看護について自分で判断をする権限を持たない」のが准看護師です。
言われた内容しか出来ないように、法律でセーブをかけてるんです!
准看護師の免許は国家資格ではないのもポイントですね。
しかし実際には現場でも普通の看護師と大きな違いはないです。
「あれ?あの人って看護師じゃなくて准看だったの?」みたいな感じですから笑
現場に出てみると准看護師ですら病院内での地位はかなり高いです笑
学校の就業年数は、強さには関係ない
驚愕の事実は「6年制を卒業した薬剤師よりも普通に給料良い」んですよ!
わずか2年制の学校で取れる資格なのに・・・これはどう考えても違和感あるはず。
その理由は、医師に次いで重要な看護業務にあたるスタッフだからです。
資格取得の難易度や、学校の偏差値は関係ありません!
病院にとって貴重な看護業務ができるってだけで重宝されるし、それが給与にも反映されます。
まあ不平等感ハンパないので、普通に納得はいかないですけどね笑
准看護師も転職は簡単で、イヤなことがあれば別の病院にはすぐに転職できます!
4位:薬剤師(6年制で優秀、努力が反映されない)

出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%96%AC%E5%89%A4%E5%B8%AB
コメディカルでは一番優秀
「カースト4位」は薬剤師です!
薬剤師が2位に君臨してれば、わたし的には納得がいくんですけどね・・・笑
でも実際にはやっぱり看護師には頭が上がらないのが現状です。

今現在、薬剤師を養成する大学は全て「6年制」です。
ちなみに昔の薬剤師は4年制大学で資格が取れてましたよ。
「6年制」になって医師に地位が近付くような、明らかな変化もなく。
業務範囲は確かに広がりましたけど、働いてる本人達は大きなメリットを享受できてない。
大学に6年間も縛り付けられるのが大前提なので、他の3年制で資格が取れる医療職とはカラーが違います!
「学力もやる気もあって、意識高い系の集まり」って印象が強いです。
あと実家の経済力も必要なので、育ちが良い人が多いです笑
重要なポジションだが、待遇には反映されにくい
6年制を出た薬剤師の気になる待遇ですけど、大卒初任給で20万ちょっとです。
「たった3年でなれちゃう看護師が、うちより給料良いってどういうこと!?」
これが薬剤師の友人の口癖になっています笑
ちなみに日本における薬剤師はホントに不遇ですよ。
アメリカにおいては、薬剤師は年収中央値が1000万円を余裕で超えますから。
日本の病院では6年間も大学に通ってて「看護師以下の給与」ってどうなの・・・?
科長まで勤め上げても努力に見合った給料はもらえません。

満足するまで病院で働いたら、もっと待遇の良い調剤薬局や企業へ転職した方が堅実だと思います。
5位:理学療法士(患者の治療に携わるセラピスト)

治療の要となるスタッフ
「カースト5位」は理学療法士です!
病院の中で患者さんの歩行訓練のリハビリを指導してくれるスタッフですね。
理学療法士は「セラピスト」=治療をする人で、業務内容が治療というのがデカい。
私みたいに機械をいじって検査するスタッフとは一線を画します笑

入院中の患者さんの身体機能向上に大きく貢献するので。
医療費を削減させたい国としても、評価しまくってる分野なんです!
国の「社会保障制度改革」の発想としては・・・
患者さんにはとっとと退院してもらって、あとは自宅療養をベースにしていきたいところ。
今後そういった流れを作るためにも、バックアップが強化されていく分野です!
病院経営的にも重要視

リハビリは「保険点数」が高く設定されていて、病院の収益にも繋がりやすい部署です。
他の部署みたいに、定期的に高額な医療機器を買う必要もないですしね。
スタッフの身体1つと備え付け器具があれば仕事ができるので、コスパも良く病院経営的にも重宝されます。
だから病院内での地位も高いと感じますよ。
それに対して検査部門なんかは、ランニングコストもかかって収益が上がりにくい構造なので笑
理学療法士は「体育会系のノリ」でコミュ力の高い人が多い印象です。
医師や看護師としっかりコミュニケーションを取って働いてるので、立ち位置はガッチリ確立されてますね!
6位:放射線技師(病院の中でも活躍の場が多い)

出典:http://www.isn2011.org/radiographer.html
医療のあらゆる場面で活躍!
「カースト6位」は放射線技師です!
病院内で「レントゲン、CT、MRI」といった画像検査が主な仕事です。
交通事故で救急搬送された時のCT検査なんか、急性期医療においてはマジで大切です。
近年ではオペ室や心臓カテーテル室にも活躍の場を伸ばしています!
病院内では地位がしっかり確立されてます。
組織構造が割としっかりしてる
放射線技師は国家資格としての歴史も古く・・・
どこの病院も「ベテランから若手」まで頭数が揃ってる印象が強いです!
例えば、看護師はどこの病院でも人の入れ替わりが激しいし。
薬剤師は「調剤薬局」や「ドラッグストア」なんかにも転職できて、人が流れるし。
放射線技師は勤め先がほぼ病院に限定されるから、そう感じるのかもしれませんね!
民間病院ではコメディカル全体を束ねるトップに放射線技師の科長が選ばれる事もあるし・・・
中には、放射線科の科長から事務長に上がるケースもありますよ!
7位:臨床工学士(近年、地位が急上昇)
出典:http://kagomc.jp/wp- content/uploads/2015/06/%E8%87%A8%E5%B7%A5%E2%91%A1.jpg
需要がグングン伸びてる
「カースト7位」は臨床工学士です!
近年、需要も地位も上昇してるのがこの職種です。伸び率は間違いなくトップクラスですね!
仕事内容としては昔からずっとあるんですけど・・・
国家資格としてスタートしたのは1987年からなので、歴史は浅いです笑
業務内容の専門性は高い
業務内容は「人工透析、人工心肺や呼吸装置の操作や保守整備」といった感じです。
また、心臓カテーテルのスタッフとして臨床工学士は広く受け入れられてます。
人工透析クリニックの需要もあるし、個人的には仕事内容がちょっとカッコいい気がします笑
ちなみに臨床検査技師や看護師をはじめとした、医療系の国家資格を既に持ってる人であれば・・・
専門学校にたった1年通えば、臨床工学士の国家試験が受験できちゃいます。

8位:作業療法士、臨床検査技師(地味に医療を支えてます)
「カースト8位」は・・・「作業療法士」と「臨床検査技師」で同列にしました!
なんかもう立ち位置はほぼ同等なイメージなのでね笑
それぞれ病院内では微妙なポジションで固定されていて、かつ自分達の微妙な立ち位置をよく理解しています笑
・作業療法士

出典:http://01.gatag.net/img/201507/21l/gatag-00011491.jpg
作業療法士はリハビリのスタッフです。
でもみんながイメージするのは「理学療法士」の方ですね!
作業療法士はそれとは違った仕事で「日常生活の基本動作に対するリハビリ」をやります。
イメージとして分かり易いのは、箸をつかって物をつまむ練習をするやつとかですね!
それ以外にも「織物や書道、絵画や工芸」を通して機能回復を目指します。
理学療法士が担当する歩行訓練なんかは、素人目でも変化が分かりやすいけど。
こっちは「細かな動作」の精度を高める感じだから、リハビリ効果はイマイチ評価しにくい。
重要な仕事なんだけど、地味なので病院によっては軽視されやすい職種ですね。
・臨床検査技師

出典:http://genkiwork.jp/medical-technologist-kumamoto/
私の仕事でもある臨床検査技師について。
仕事内容は病院内で放射線以外の検査をする感じです!
検査技師は「業務独占」が弱いんですよね、だからどうしても地位も低くなりがちです。

臨床検査技師の給料や仕事をリアルに説明した記事があるので、興味がある方はこれを読んでください!
作業療法士と検査技師をこの位置付けにした理由は・・・
「頑張ってもあんまり評価に繋がりにくい業務内容」ってところが共通してるからです。
他職種に比べると、病院内においてはその存在感も意義も薄い印象です笑
9位:管理栄養士、言語聴覚士、視能訓練士(頭数がとにかく少ない)

↑管理栄養士
出典:http://www.55shingaku.jp/kininaru/tyouri/298/

↑言語聴覚士
出典:http://www.phoenix.ac.jp/section/health-science/language-hearing/course

↑視能訓練士
出典:http://www.syokutai.jp/job/detail/jb04120/gl/gl0013/gm0077/
「カースト9位」は「管理栄養士・言語聴覚士・視能訓練士」の3つの職種です!
この3つの職種の地位を低くした大きな理由があります。
それは院内において圧倒的に職員数が少ないってこと!
それぞれの職種が、1つの病院に何人もいないのが普通ですからね。
病院によっては「常勤1人体制」とかだったりしますからね。

でも数百人単位のスタッフがいる看護部や、数十人いる他の職種と比べちゃうとね・・・
人数が少な過ぎるので、カースト的にはこうなっちゃいました。
ちなみに言語聴覚士は近年、給料相場が爆上がりしてます。
理学療法や作業療法に比べて、有資格者数も圧倒的に少ないので貴重な存在なのは間違いありません。
10位:医事(軽く扱われる傾向に)

「代わりはいくらでもいる」と軽視されがち
「カースト10位」は医事です!
病院内においての医事は、カーストの下に位置するのは間違いない事実です・・・!
その理由を説明していきます。
まず、病院の経営側から医事課を見た場合。
医療事務って「代わりがいくらでもいる職種」としての位置づけなんですよね。
実際に採用募集をかけようものなら、かなりの人が集まってきます。
だから病院側から見ても「別に医事の職員は辞めてもいくらでも代わりはいるし!」って考えになりがちです。
残念ながらそれが現状・・・
だから病院内での立ち位置は低く、医療職に比べて待遇もかなり悪いです。
クレーム対応にも追われる状況
そして患者さんからの「ストレスの矛先」となりやすいのも医事です。
患者は医師や他の医療職に言えない不満を・・・
身近な立場の医事職員にぶつけてくる傾向にあるんですよね。
医事って病院の窓口で、帰る際に必ず寄るところだから尚更言いやすいんだと思います!
理不尽で可哀想なとこなんですけどね。
11位:看護助手、病棟クラーク、清掃員(ほぼパート職員)

「カーストの最下層」に位置するのが「看護助手、病棟クラーク、清掃員」です!
ここをカーストで1番下にしたのはパートや非常勤職員の割合がめっちゃ高いんですよ。
小さい病院なら「ほぼ100%非正規雇用」なんじゃないでしょうか?
看護助手やクラークに関しては、仕事内容もはっきり言って「雑用」な感じが否めません。
しかも仕事を周りの看護師に気を遣いながらやらなければいけない・・・笑
パートとはいっても、ストレスが溜まりまくって可哀そうです。

今回は、医療従事者におけるカーストランキングを発表しました・・・!
病院は医師を頂点としたカーストになってます。
ランキング自体は100%わたしの主観ですが、事実として医療スタッフ同士の間には見えない力関係が渦巻いてます笑
ここで紹介した下位カーストの職種もトップ(役職者)が強力だと順位は簡単に引っくり返ります笑
トップが強ければ周りも認めざるを得ないってことです笑
特に「管理栄養士・言語聴覚士・視能訓練士」の3職種はその傾向が強い!
病院はこんな力関係の中で患者さんに対応しているという事を、知っていただければと思います笑
もっと病院組織や医療職種について知りたい方は、こちらの本がおすすめですよ!
コレは私自身が大学生の頃に買ったもので、病院内の業務やシステムについて書かれた本です。
それぞれのスタッフがどういう仕事をしてるのかイメージが湧きます!
みんなもこういう本を入職前に読めば、差別や偏見は薄れると思います!